作曲本レビュー トップ > 『スグ使えるコード進行レシピ』
『スグ使えるコード進行レシピ』斉藤 修著
『スグ使えるコード進行レシピ』斉藤 修著
「コード進行がいつもありきたりになってしまう」「バリエーションあるコード進行のストックがない」という方にお勧めの本です。
「LOS ANGELES」「NEW YORK」「TEXAS」などなど、都市別にカテコライズされたコード進行が全部で168種類掲載されています。
※都市別になっているのは、特に意味はないかと思います・・・
通常の理論書のように、読み進めるとだんだん難しいコードが入ってくるというものではなく、あくまで都市別にカテコライズされているだけで、どこからでも読むことができます。
MIDIファイルが付属しており、しかもそのMIDIファイルは単にコードだけではありません。ドラム(パーカッション)とベースフレーズも付属していますので、タイトルの通り「スグ使え」ます。
作曲ソフトにMIDIファイルをインポートし、コード・ベース・ドラムのトラックに音色を割り当てれば、あとはメロディを考えるだけです。
すべてメジャーキーはKey of C、マイナーキーはKey of Amになっていますが、MIDIファイルなのでキーの変更や、一部コードの差し替え等アレンジが自由です。
使われているコードはダイアトニックコードをはじめ、分数コードやセカンダリードミナントコード、サブドミナントマイナーコード、裏コードなどなど、既存曲でも聴かれるコードばかりで成り立っています。
コード進行一つ一つに説明がありますので、なぜこういうコード進行が成り立つのかが理解しやすいかと思います。
また、各コードのコードトーンも五線譜上に記されていますので、コードネームからすぐにコードトーンが浮かばない人でも安心です。
冒頭にはコードについての基礎知識がありますので、復習的な意味合いで参考になるでしょう。
また、セカンダリードミナントコードやサブドミナントマイナーコードのような、ノン・ダイアトニックコードについての解説がありますが、あくまで概略という感じなので、難しく感じられる方もいらっしゃるかもしれません。