作曲ブックレビュー

【作曲ブックレビュー】DTM全般編

2022年1月19日

【作曲ブックレビュー】DTM全般編

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ここではDTM全般に関する本のレビューをしていきます。定番の本には見出しに[定番]、おすすめの本には[オススメ!]としています。

こちらの記事をきっかけに、あなたに合う1冊が見つかれば幸いです。

取り上げている書籍の中にはすでに絶版のものが含まれている場合があります

『知識ゼロからはじめるデスクトップミュージック』高井竜郎著

『知識ゼロからはじめるデスクトップミュージック』高井竜郎著

「知識ゼロからはじめる」というタイトルからもわかるとおり、これからDTMを始めたいという全くの初心者の方を対象としたDTM本です。

「DTMとは何か」から始まって、作曲ソフトやハード(機材)の選び方、CDライティングやウェブでの配信方法など紹介されています。

ただ、掲載されているソフトやハードは出版当時のもので、今現在ではバージョンが変わっている場合がありますので注意が必要です。

後半部分にほんの少しですが、作曲方法(トラック作成法)について記述されています。

「省エネ作曲講座」と題されていますが、本当に単純な作曲講座ですので、満足できるものではありません。あくまで、おまけ程度だと思っておいた方がいいです。

写真がカラーですので読みやすく、DTM初心者の方にはお勧めできる本です。

旧版と新装改訂版がありますので、お間違いなく。新装改訂版では、タブレット端末での作曲にも言及されています。

また、姉妹版として『知識ゼロからはじめる作曲』も発売されているので、DTMを使って作曲したい方は、両方を読んでおくと参考になると思います。

『これからはじめるDTMerのためのやさしい基礎知識』藤本 健著

『これからはじめるDTMerのためのやさしい基礎知識』藤本 健著

DTM黎明期からDTMに携わってこられた藤本健さんの著書です。

「DTMを始めるにあたって知っておくべきこと」ということで作られたのだと思いますが、結構奥が深くて難しいです。

奥が深いので、まだDTMを経験していない方が「DTMってどんなものなの?」という軽い感じで手にとると、一層難しいものと感じさせてしまうかもしれません。

ただ、片面に文章、片面が画像という風に、1項目を見開きで簡潔に説明されていますので読みやすさ(見やすさ)はありました。

まず最初の「制作環境構築編」ではDTMに必要なパソコン、OS、DAW、MIDIキーボード、オーディオインターフェース等々の選ぶポイントについて解説されています。こちらはまだDTMをされていない方には参考になるかもしれません。

その後の「制作準備編」「MIDIプログラミング編」「オーディオレコーディング&エディット編」「ルーティング&エフェクト編」については、どちらかというとすでにDTMをやっておられる方向きといえます。

特に「MIDIプログラミング編」「オーディオレコーディング&エディット編」では、「ああ、そういうことも気を付けるんだな」と知らなかったことや参考になることがいくつかあります。

ただ、最初から全部こういうことに気を付けていくとなると大変なので、やはりDTM経験者向きの本といえます。

「デジタルオーディオ編」はDTMを行うにあたってよく聞く用語について解説されていますので、DTM未経験者の方には参考になるはずです。

最後の「楽器のおさらい編」や「楽典のおさらい編」はオマケ程度のもので、各楽器の実用音域や、基本的な音符や休符、音程等について簡単に解説されています。

全くDTMを知らない人が読むとチンプンカンプンになる恐れがありますが、すでにDTM経験者の方は、何気なくやりすごしてきた知識を再確認できるという点で参考になる部分も多いのではないでしょうか。

『きちんと知りたいDTMerのための打ち込み基礎知識』高橋信之著

きちんと知りたいDTMerのための打ち込み基礎知識

こちらの本は元々「コンプリートMIDIプログラミング・ブック」という、打ち込みの教科書的な本の改定新装版になります。

改定新装版になって大きく変わったところは、MIDIファイルとmp3が付属(ダウンロード形式)しているというところです。

文章や図だけではわかりづらいところもあろうかと思いますので、これらのファイルが参考になるのではないでしょうか?

本の内容としては打ち込みテクニックや注意事項が主で、各種楽器特有の奏法を打ち込むためのプログラミング法についても解説されています。

取り扱っている楽器は「ドラム」「ベース」「ギター」「キーボード」「ストリングス」「ブラス」になります。

元々の「コンプリートMIDIプログラミング・ブック」が発売された時期は、各種奏法をよりリアルに聴こえるように、ベロシティやピッチベンド、エクスプレッションなどを駆使して再現するというのが主流でした。

ただ、今となっては専用音源だけでなく、DAWの付属音源にさえも各種奏法の音色があったり、1つの音色の中に奏法を切り替えるキーが割り当てられたりしていることが多く、実際に打ち込んで再現するというのは比較的少なくなってきたように思います。

そのため、やはり内容が「一昔前」感が否めません。

専用音源を持っていない、DAW付属音源に各種奏法の音色やキーがないという方には参考になるところがあるだろうと思います。

ただ、ベロシティ(音の強弱)・デュレーション(音の長さ)・ロケーション(音のタイミング)については自分でプログラミングする部分が主なので、こういうところについては参考になるかもしれません。

あくまで基礎的な部分なので、もっと応用的なMIDIプログラミングについて知りたい場合は、後で紹介する『DTM打ち込みフレーズ制作技法』の方がお勧めです。

『DTM打ち込みフレーズ制作技法』篠田元一著 [オススメ!]

DTM打ち込みフレーズ制作技法

『実践コード・ワーク 理論編』の著者、篠田元一さんの打ち込みをメインに扱った本です。

篠田さんはかなりDTMにも造詣が深く、以前はMIDIプログラミングの内容の本を多く出版されていました。

この『DTM打ち込みフレーズ制作技法』は、ドラム・ギター・ベース・ストリングス・ブラス・キーボードという、各楽器の使えるフレーズが掲載されています。しかも、掲載されているフレーズのSMF(スタンダードMIDIファイル)も付属しています。

そのため、あまり各種楽器に詳しくない方、MIDIに詳しくない方でも、このMIDIファイルを自分のDAWに取り込んで、いろいろ音を変えたり、リズムを変えたりして、オリジナルのMIDIフレーズにすることができます。

リアルなMIDIフレーズにするための各種設定(モジュレーションやピッチベンド等)も載っていますので、大変重宝します。

しかし最近では専用音源が主流になっているので、こういった設定ももう必要ないかなとも思えます。

専用音源がなく、どうしてもMIDIで表現しなければならない人にはオススメできる本です。

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