作曲ブックレビュー

【作曲ブックレビュー】トレーニング編

2022年1月29日

【作曲ブックレビュー】トレーニング編

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ここでは音楽のトレーニングに関する本のレビューをしていきます。定番の本には見出しに[定番]、おすすめの本には[オススメ!]としています。

こちらの記事をきっかけに、あなたに合う1冊が見つかれば幸いです。

取り上げている書籍の中にはすでに絶版のものが含まれている場合があります

『成功する音楽家の新習慣 ~練習・本番・身体の戦略的ガイド~』ジェラルド・クリックスタイン著 [定番]

『成功する音楽家の新習慣 ~練習・本番・身体の戦略的ガイド~』ジェラルド・クリックスタイン著

楽器を買ったもののほとんど使わなくなってしまった、という方は多いはず。そういった方で多いのはおそらく「練習の仕方がよくわからない」というところではないでしょうか?

この練習をずっと続けていて意味があるのかな?という疑心暗鬼の中で練習を続けていた方も多いでしょう。

こちらの本は、研究を基に効果的な練習方法について記したもので、より効果的・効率的な練習方法について焦点を当てています。

「うまく弾けるようになるための方法」ではなく、あくまで「練習の仕方」がメインになります。

内容としては効果的な練習方法だけにとどまらず、スケジュールの組み方や新曲の選び方などにも言及されており、より表現豊かになるための方法(強弱の付け方、アーティキュレーションなど)についても言及されています。

また、練習のしすぎによる故障を防ぐための知識や、グループでの練習などにも言及されていて、楽器をやっている方、これから楽器をやろうという方にはお勧めの内容になっています。

練習だけにとどまらず、実際に人前で演奏する時の不安への対処などにも言及されているので、練習から本番までを想定した内容になっています。

もちろん楽器練習には休憩も必要で、休憩をする重要性についても言及されています。

楽器練習は本当にコツコツやるしかないので、練習方法について不安を感じている方は多いはずです。

ただ、一つの指針があることで納得して練習ができるのではないでしょうか?

『大人のための音感トレーニング本』友寄隆哉著

『大人のための音感トレーニング本』友寄隆哉著

「耳コピができるようになればいいのに・・・」という方はたくさんいらっしゃるかと思います。また、「楽譜を楽器なしで読めたら、どんなに楽か」という方もいらっしゃるでしょう。

やはり、「耳コピ」には聴力や音感力が必要になってきます。

この『大人のための音感トレーニング本』は、「音程(インターヴァル)」の知識をまず身につけ、それを音感力アップにつなげるという新しい視点の本です。

個人的に作曲で「音程」の知識はとても重要だと思っています。

ただ単に耳を鍛えるための音感トレーニングではなく、音程の知識をよりどころにした音感トレーニングを著者は推奨しています。

おそらく、向こう見ずにただ単に耳を鍛えるより、こうした知識先行のトレーニングの方が、結果的に早いということでしょう。

音感は鍛えられないと思われがちですが、そうではありません。十分に鍛えられます。

よく音感は語学と一緒で「慣れ」だという方もいらっしゃいます。この意見に私も賛成です。

英語でも、何回も聴き続けていると、わからなかった単語が聞こえてくるようになったということはよくあることでしょう。

それと同じで、音もだんだんと高さの認識ができるようになり、自然と分かってくるものです。

本格的に音感を鍛えたい方にはオススメできる本です。

『ミュージシャンのためのリズム感トレーニング・ブック』安斎直宗著

『ミュージシャンのためのリズム感トレーニング・ブック』安斎直宗著

「リズム感」って鍛えられないと思われていますが、鍛えられます。まったくリズムに無関心・リズム音痴だった私が言うのだから間違いありません(?)。

この本はミュージシャン向け、特にヴォーカルや楽器演奏者向けに書かれた、リズム強化のための本です。

しかし「リズム」は作曲にとってもとても大切です。まず、リズムに詳しくない人はレパートリー豊かな作曲はできません。いつも同じような曲になってしまう!と嘆く人は、大抵リズムに注意を払っていないからです。

この本では、基本的な8ビートからリズム強化を行っていきます。

付属のCDにあわせて、体を使いながらリズムを染み込ませていくと、リズム感がみるみる付いていきます。

具体的に言うと・・・

  • バスドラムでは足を少し曲げる
  • スネアではクラップ(拍手)する
  • ハイハットでは口でチッチッチと言う

など、これは一例ですが、自分のやりやすい方法で、付属CDを聴きながらリズムを体に染み込ませてみてください。

あと、自分のお気に入りのCDを出してきて、リズム(ドラム)だけに集中して聴いてみましょう。そして、そのドラムにあわせて、先程のような体を使ってリズムを表現しましょう。そうすればリズム感が付き、同時に作曲への見方も変わってくるはずです。

残念ながら、この本は現在絶版中で手に入りづらくなっています。
※私がこの本を購入した2008年からすでに絶版中でした

『決定版 音楽理論ワークブック』北川祐著

『決定版 音楽理論ワークブック』北川祐著

実際に得た知識を使えるようになるには、やはりアウトプットが一番です。まず考えられるアウトプットは、やはり問題を解いていくことですね。

しかし音楽理論にはこれといった問題集がありませんが、この『音楽理論ワークブック』は数少ない音楽理論用の問題集です。

著者が出版されている『ポピュラー音楽理論』という作曲本に準拠した内容ですが、解説付きですので、その本を持っていなくても活用できます。

基礎的な音部記号や音程などから始まり、コードやスケール、コード進行など幅広い内容の問題が掲載されています。

こういった問題集をやっていると、何となく学生時代や資格の勉強を思い出し、人によってはつらくなるかもしれません。

当スクールでもオリジナルの問題を作っていますので、当スクールの生徒なら別にこの本は必要ないでしょう。

独学で黙々とがんばっておられる方は、自分の腕試しに購入されてはいかがでしょうか。ただし、間違ってもこの本で音楽理論を理解しようというのは間違いです。

この本はあくまで復習用であって、予習用ではありません。

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