ここではモチベーションに関する本のレビューをしていきます。定番の本には見出しに[定番]、おすすめの本には[オススメ!]としています。
こちらの記事をきっかけに、あなたに合う1冊が見つかれば幸いです。
取り上げている書籍の中にはすでに絶版のものが含まれている場合があります
『ずっとやりたかったことを、やりなさい。』ジュリア・キャメロン著 [オススメ!]
こちらはタイトル通り、ずっとやりたかったことをやりましょう!という内容になっています。ただこのタイトルは日本語版のみのもので、原題は『The Artist's Way』となっています。
内容としては、人は誰しも創造的であり、アーティストであるというコンセプトになっています。
この本では、より創造的になるツールとして「モーニング・ページ」と「アーティスト・デート」が紹介されています。
「モーニングページ」は毎朝30分程度その時の心情をただノートに書き続けるというものです。
心情を書くといっても何も書くことがない!と思う方もいらっしゃるかと思いますが、著者に言わせると、それなら「何も書くことがない!」と書けば良いと言っています。つまり、今思っていることすべてを吐き出すこと(脳の排水)がモーニング・ページの第一歩です。
もう一つのツールである「アーティスト・デート」は、1週間に2時間程度「アーティストである自分」をデートに誘ってあげましょうというものです。
いつも気になっていたけど入ったことがないお店や、いつもなら気にもかけないようなモノにあえて目を向けてみるなどなど、デートの時のように自分がウキウキなれるものに接することで創造性が満たされるとしています。
ただ、「自分はアーティストとして活動しているわけではないし、特に創作活動を行っているわけではない」という方もいらっしゃるかと思いますが、内容としては仕事やプライベートでも生かせる部分も多いです。
ところどころスピリチュアル的な部分があって苦手に感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、著者自身人生のどん底の中で導かれた内容なので、本の端々には勇気が持てるところが数々あります。
より創造的になりたい方、何となく日常に刺激が少ないと感じておられる方には非常におすすめです。
『アーティストのためのハンドブック』ディヴィッド・ベイルズほか
作曲制作途中に、「これでいいんだろうか?」と不安を感じ、結局未完成のままということはないでしょうか?
それは誰にでもあることです。さらに、こういったことは作曲だけでなく、他の芸術系ワークでもあるそうです。
そんなクリエイティブな作業につきまとう不安を真っ向から取り扱ったのが、この『アーティストのためのハンドブック』です。
全米では20年以上にわたって読み続けられているそうなので、やはりアーティストにとってこういった不安は誰にでも起こりうるものだと、改めて認識出来ました。
「自分だけではないんだ」ということがわかり、私自身、心が少し楽になりました。
本書では、「よい作品をつくるためには、たくさんの作品を制作できるかどうかにかかっている」という部分があり、それには頷けます。
自分自身、前々から作曲は「質より量」だというスタンスだったので、それを裏付けられたという安心感がありました。
一旦作曲をするものの、なかなか完成出来ないという方にはおすすめの内容となっています。
『先送りせずにすぐやる人に変わる方法』佐々木正浩著
重い腰を上げるにはどうしても、大きな負担がかかりますね。それは自分だけではありません。人間に備わっている防御反応です。
人間は少しでも今を維持したい動物。わざわざ苦労する必要はありませんから。
しかし、生きていくうえでどうしてもやらなければならないこともあります。そんなときは気合に任せず、最初の一歩がスムーズに踏み出せる方法があるといいですね。
この『先送りせずにすぐやる人に変わる方法』は、そんな最初の一歩のための方法が55も紹介されています。
どれも心理学的な見地からの方法なので、人間の特性を知ることができるとても有益な本です。
行動が起こせず自分を責めてしまう必要はありません。人間はみんなそんなもんなんだと思えば、とても心が楽になりました。
『「やる気」のある自分に出会える本』笹氣健治著
作曲に限らず、何かをやろうと思ってもなかなか重い腰を上げられないということはよくあると思います。
こういったとき、何か背中をポンッと押してくれるような出来事があったり、人がいればいいんですが、自分独りの場合なかなかそうもいきませんね。
なぜやる気が出ないかを心理カウンセラーの目からみて分析したのが、この『「やる気」のある自分に出会える本』です。
やる気が起きない人のタイプを「先送り型」「気分散漫型」「失敗回避型」「燃え尽き型」の4つに分類して、それぞれ詳しい状態や対策について書かれています。
自分も以前、全く作曲に向かうことができなかった時期があり、この本はかなり役立ちました。
そもそも目に見えない「やる気」ですから、どうすればいいかなんてわかるはずもなく、悶々とした日々を過ごし、自分を責めがちでした。
やる気が起きないというのは自分だけでなく、それは他の人もあるんだとわかっただけでも少し安心しました。
何かに打ち込もうと思っていても、なかなかやる気が起きないという人は、ぜひこの本を読んでみてください。きっと良い対策が見つかるのではないでしょうか?