私には前々から思っていたことがあります。それは・・・サックスが吹きたい!
しかし、実際に買おうとする段階で、果たして自分にできるだろうか?全然音が出なかったりして?メンテナンスが大変なのでは?などなど不安要素が色々ありました。
そんな不安を解消してくれそうな『Aerophone Go』の存在を知り、早速買うことにしました!
ここでは『Aerophone Go』についてや、その特長など見ていきます。
今現在『Aerophone』シリーズの購入を検討されている方の参考になりましたら幸いです。
『Aerophone (エアロフォン)』とは?
『Aerophone (エアロフォン)』はRolandが開発するデジタル管楽器(ウィンドシンセサイザー)です。
通常の管楽器と同様、キー(ボタン)を押さえて息を吹き込むと音が鳴ります。センサーが搭載されているので、息の量や強さに応じて、音に抑揚や強弱も付けられます。実際の管楽器を吹いている感覚とほとんど遜色ありません。
現在『Aerophone』シリーズには4つのモデルがあります。
上図の右側に行くほど上位モデルになります。
Aerophone(AE-20)とAerophone Pro(AE-30)では音色が豊富であったり、練習アプリがついていたりしますが、個人的には比較的サイズで小さめで扱いやすそうということから下位モデルから2番目の「Aerophone Go(AE-05)」を選びました。
『Aerophone Go』のセット内容
『Aerophone Go』のセットの中身は下記のようになっています。
- 本体
- マウスピースキャップ
- バンド
- ネック・ストラップ
- USBケーブル
- ケース
- 多言語取扱説明書
「バンド」というのはリストバンドのような布製のバンドで、唾液や水滴が漏れ出ないようにするため、下図のようにマウスピースと本体の間にセットしておくものです。
ある程度吹いていると、唾液や吹いた時にできる水滴が結構漏れ出てきますのでバンドはあった方が良いです。
ケースは肩に掛けて持ち運べるようになっていて、ちょっとおしゃれです。
その他、今時珍しい紙の取扱説明書もあります。内容は簡潔ですが、使い方もしっかり載っているので説明書を読めば特に迷わず使えると思います。
『Aerophone Go』の特長
個人的に『Aerophone Go』で良かったと思う点を見ていきます。
サックスに準拠したキー配列と運指
『Aerophone Go』のキー配列や運指はサックスに準拠しているので、サックスの代替として十分に活躍してくれます。
現在サックスを持っていなくてサックスの前練習として使ってみたい方、あるいは実際にサックスを吹かれていてもっと手軽に練習したい方にもおすすめできます。
ブレス・カーブ(息の強さと音の鳴り方)の調節ができる
割と管楽器系は肺活量が必要なので、ちょっと自信がなくて手が出せないなぁという方もいらっしゃるかもしれません。
『Aerophone Go』ではブレス・カーブ(息の強さと音の鳴り方)を調節できますので、肺活量に自信がない方でも少ない息の量で音が出せるように設定することが可能です。
一方、現在サックスを吹かれている方でも”吹きごたえ”を感じられるようにも調節できますので、管楽器経験者でも満足できると思います。
音量調節ができる
実際のサックスはかなり音が大きいため、住宅環境によっては思いっきり吹けないということがあるはずです。
しかし『Aerophone Go』なら音量調節ができますので、小さな音で練習することができます。
さらに、ヘッドホン端子も装備していますので、ヘッドホンやイヤホンを付けて演奏すれば、全く周りを気にする必要はありません。またヘッドホン端子から外部スピーカーへ接続すれば大きな音量でも演奏できます。
電池駆動ができる
『Aerophone Go』はUSBアダプターやパソコンから給電し、USBケーブルを通して操作できますが、電池駆動もできるようになっています。有線だと演奏の邪魔になったりしますが、電池駆動なら安心です。
私は通常は電池駆動で練習しており、エネループを使っています。エネループでも全然演奏できます!エネループでなくても単3電池4個でOKです。
ちなみに、エネループの黒い方(eneloop pro)だと総充電回数は少なくなりますが、充電量が大きいので1回の充電でさらに長時間演奏できます。
MIDI楽器としても使える
『Aerophone Go』はパソコンと接続することで、MIDI楽器としても使えます。
サックス経験者でしたらマウスやMIDIキーボードで打ち込むより、『Aerophone Go』でMIDIレコーディングした方が入力が早くなるかもしれません。
接続方法はMIDIキーボードを接続する方法と同じ要領です。主なDAWの環境設定については下記をご参考にしてください。
実際の管楽器よりメンテナンスが楽
実際の管楽器は結構メンテナンスが大変です。唾液や吐く息に含まれる水蒸気がどうしても楽器に残ってしまうからです。
そのまま放置しておくのは演奏上、また衛生上問題がありますので、分解して丁寧にメンテナンスすることが必要です。
『Aerophone Go』も唾液や水蒸気が付いてしまいますが、マウスピースは外せる構造になっていて、また唾液や水蒸気は下部にあるウォーター・ドレイン(下図)から出るようにもなっています。
そこだけ気を付けていれば特にそれ以上のメンテナンスは特に必要ありません。
音色と調が変えられる
『Aerophone Go』はサックスを模した楽器ですが、実はサックス以外の音も出せます。
通常のサックス系と、その他フルートやクラリネット、はたまたバイオリンやパーカッションまで音を変えることができます。音の変え方は「TONE」と書かれたノブを回すだけ。
また、トランスポーズにも対応しており、アルトサックスなら「Eb」、テナーサックスなら「Bb」という風に移調楽器に対応できます。こちらも「TRANSPOSE」と書かれているノブを回すだけです。
12調すべてに対応していますので、ドレミ~の運指だけでも色んな調に対応できます。
以上が『Aerophone Go』で良かったと思える点です。
その他、ここには載っていないですが、Bluetooth接続でアプリを使って演奏もできます。
管楽器も作曲にオススメ
以前「楽器を始めたい!何がオススメ? ー 作曲に有利なのはギターかピアノです」で、作曲ではギターとピアノがオススメだという記事をアップしました。
個人的には実は管楽器も作曲にオススメだと思っています。管楽器がオススメの主な理由は下記の2点です。
- メロディ作りに役立つ
- 「息継ぎ(休符)」を意識できる
まず1点目。
基本的に管楽器での練習はメロディを演奏することが多いので、メロディの特徴みたいなものを練習を通して理解できるようになってきます。
作曲の観点から言うと、そういった特徴を生かすことでメロディ作りに役立つと言えます。
続いて2点目。
多くの方は「メロディ=音を出すこと」という意識が強すぎて、休符を意識する方が少ないです。管楽器は息が続かないとそもそも吹けないので、やはり定期的な休符が必要になってきます。
そういった練習経験から、自分のメロディを作る際にも音だけでなく休符も意識できるようになってきます。
やっぱり『Aerophone Go』を買ってよかった!
なんやかんや言ってきましたが(汗)、本物のサックスにはかなわないところはあるものの、総じて『Aerophone Go』を買ってよかったと思っています!
もっとスムーズに指が動くようになれば今度は本物のサックスにも挑戦してみたいと思っています。
先ほど書きましたが、『Aerophone Go』はこれからサックスを始めてみたいという前練習としても、すでにサックスを吹かれていて手軽に練習したい方、ともにオススメできる楽器です。
以前に比べおうち時間も多くなってきていると思うので、これを機会に『Aerophone Go』を始めてみてはいかがでしょうか?
より詳しいガイドが欲しい場合は、『Aerophone Go』用のガイドブックも市販されていますのでそちらも合わせて購入されることをオススメします。
ちなみに私は「アルト・サックスのしらべ」という本を使って練習しています。
いつかはルパン三世のテーマを吹けるようになりたい!