MIDI / AUDIO

ピアノロールビューでのMIDI入力

ピアノロールビューでのMIDI入力

『Studio One使い方講座』トップ

前回で音源(バーチャル楽器)をセットしたMIDIトラックを作成しました。

今回はピアノロールビューを使って実際に音(MIDIノート)を入力していきましょう。

MIDIの基本操作

ピアノロールでの音の入力

音の入力の仕方は、まずはピアノロールビューのすぐ上にある「ペイントツール」をクリックします。

ペイントツール

アレンジビュー(イベントを配置しているところ)にある「ペイントツール」ではないので注意してください

矢印ツールのまま「Ctrlキー (MacならCommandキー)」を押してもペイントツールに切り替わります

そして、そのままピアノロールビュー上にマウスカーソルを持って行き、左クリックを押します。

MIDI入力

この横棒/バーがピアノロールでの音符(MIDIノート)になります。

ドラッグしながらそのまま延ばしていくと長い音符になります。

MIDIノート

実際には縦軸(音の高さ)と横軸の位置(時間)の両方を考えて打ち込まないといけません。

休符を打ち込むには?

五線譜では休符には「休符記号」を付けますが、ピアノロールでは休符専用のMIDIノートというものはありません。

休符を表現したい場合は下図のようにそのままその部分を空白にしておけば良いだけです。

「空白 = 休符」という扱いになるので、あまり不必要に空白を入れたままにしないようにしておきましょう

MIDIデータの再生と停止

実際に打ち込んだMIDIデータを聴きたい場合は、画面下にあるトランスポート内の「スタート(▶)」ボタンを押すか、パソコンキーボードのスペースキーを押します。

スタート

そうすると、再生ヘッド(白の縦線)が移動しますので、その線を通り過ぎたMIDIノートが再生されていきます。

再生ヘッド

音を止めたい場合は、同じくトランスポート内の「停止(■)」ボタンを押すか、再度パソコンキーボードのスペースキーを押します。

停止

再生ヘッドを元の位置に戻すには?

停止ボタンを押すと再生ヘッドは停止ボタンを押した時の位置にとどまります。

ただこの場合、再度冒頭から聴き返したい場合に一々再生ヘッドを移動させないといけなくなるので面倒です。

それを解消するために、メニューバーの「トランスポート」から「オプション」へ辿り、『停止時にスタートに戻る』を選択してみましょう。

停止時にスタートに戻る

そうすると、停止ボタンを押しても再生ヘッドが再生前の位置に戻り、何度も同じ地点から聴き返すことができます。

↑ 目次へ戻る ↑

MIDIデータの編集

ここでは打ち込んだMIDIデータの編集方法について見ていきます。

MIDIノートの伸縮

打ち込んだMIDIノートの長さを伸縮したい場合は、まずはMIDIノートの端にマウスカーソルを持って行きます。そうすると、次のようなマーク(◁|▶)に変わります。

MIDIノート

そしてこの状態でドラッグすると伸縮させることができます。

MIDIノートの伸縮
短くした場合
MIDIノートの伸縮
長くした場合

MIDIノートの移動

打ち込んだMIDIノートの位置を変えたい場合は、まずは矢印ツールに切り替えて、MIDIノートの中央あたりにマウスカーソルを持っていきます。

MIDIノート

そしてこのまま持って行きたい場所にドラッグして移動させます。

MIDIノートの移動

前後左右どこにでも持って行けます。

MIDIノートの複製

同じMIDIノートをもう一つ作りたい場合は、移動と同様、矢印ツールでMIDIノートの中央あたりにもっていきます。

MIDIノート

そして「Altキー (MacではOptionキー)」を押したままドラッグします。

MIDIノートの複製

そうすると全く同じ長さのMIDIノートがもう一つ作られます。何度も同じような音の長さのものを打ち込むような場合に最適です。

MIDIノートの削除

MIDIノートを削除したい場合は、削除したいMIDIノートを矢印ツールで選択します。

MIDIノート

そしてそのまま「Delete」キーを押すか、ダブルクリックすると消えます。

MIDIノートの削除

複数の音をまとめて削除したい場合は、矢印ツールの状態で削除したい音を囲むようにドラッグします。

MIDIノート選択

左クリックを離すと囲った音が選択状態になりますので、そのまま「Delete」キーを押すとすべて消えます。

MIDIノートの削除

イベント内のすべての音を消したい場合は、イベント自体を削除した方が早いです

↑ 目次へ戻る ↑

ピアノロールビューの調節

グリッド線

やや見えづらいかもしれませんが、ピアノロールビュー上に表示されている薄い縦線を「グリッド線」と言います。

上図では16分音符ごとに引かれています。

そのため、グリッド線1枠分なら16分音符、2枠分なら8分音符、3枠分なら付点8分音符、4枠分なら4分音符・・・という風になります。

このグリッド線の間隔は、ピアノロールビュー上の「クオンタイズ」から変えることができます。

クオンタイズ

例えば「1/4 (4分音符ごとの間隔)」にすると、グリッド線もかなりざっくり引かれます。

一方、「1/32 (32分音符)」ごとにするとかなり細かな間隔になります。

あまり細かい動きが少ないパートなら「1/4」、メロディのような細かい動きのパートなら「1/16」などに切り替えてみると打ち込みやすくなると思います。

通常は16分音符が最小の音符になることが多いので、それより細かい「1/32」や「1/64」などはオススメしません

縦軸と横軸の拡大/縮小

ピアノロールビューは縦軸と横軸を拡大/縮小させることができます。

まずは縦軸の拡大/縮小ですが、ピアノロールビュー右下にあるところ(下図の赤枠)をドラッグすれば可能です。

縦軸

この部分を上にドラッグすれば拡大、下にドラッグすれば縮小になります。

縦軸の拡大/縮小

ある程度拡大しておかないと、打ち込みたいところに音が打ち込めないということがあります。


一方、横軸の拡大/縮小は同じところにある下図の青枠のところから可能です。

横軸

こちらは左にドラッグすると拡大、右にドラッグすると縮小になります。

横軸の拡大/縮小

これは見た目の長さは変わっていますが、音符の長さ自体は左右同じになっています。

こちらもあまり横軸が狭いと細かい動きが打ち込みづらくなりますので、ある程度拡大しておいた方が良いです。

ただし、あまりに拡大しすぎると細かい音符を長々と打ち込まないといけないので大変です。良い塩梅を見つけてみましょう。

ピアノロールビュー枠の拡大

最後に、ピアノロールビューの枠の高さを変更する方法について見ていきます。

既定ではだいたいピアノロールビューは、全体の縦幅の下1/3程度になっています。

ピアノロールビュー

この幅をさらに大きくしたい/小さくしたいという場合は、ピアノロールビューとアレンジビュー(イベントを配置するところ)の境目にマウスカーソルを持って行きます。そうするとマウスカーソルが下図のように上下三角のマークなります。

マウスカーソル

この状態のままドラッグすると幅を大きくしたり小さくしたりできます。例えば大きくしてみると次のようになります。

ピアノロールビュー

こちらも最適な幅を実際の操作の中から導いてみてください。

お使いのディスプレイの大きさ・解像度にもよりますが、だいたい上下は2オクターブ程度、左右は4小節程度見えている状態であれば十分と言えます

↑ 目次へ戻る ↑

アンドゥとリドゥを活用しよう

作曲は試行錯誤の連続なので、一度行った作業(メロディの動きや音の配置等)を元に戻したい場合があります。

行った作業を一旦元に戻すことを「アンドゥ (Undo)」と言います。

「Studio One」では、メニューバーの「編集」から『取り消す』を選択します。

アンドゥ

「取り消す」の右隣に、一番最新の作業が表示されます。
※上図の場合「イベントをペイント」

この「取り消す」を押すごとに、作業が一つずつ戻っていきます。

中の人
わざわざ「編集」メニューから『取り消す』を押すのが面倒な時は、「Ctrl」キーを押しながら「Z」を押すと同じ効果が得られます。

「Ctrl」キーを押しながら「Z」を連打すると、複数回の作業を元に戻すことができます。

作業を元に戻しすぎた、あるいはやはり元の方が良かったなど、取り消した作業(アンドゥ)をもう一度回復したい場合も出てきます。

これを「リドゥ (Redo)」と言います。

「リドウ(Redo)」もメニューバーの「編集」から『やり直す』を選択します。

リドゥ
中の人
「Ctrl+Y」を押しても同じ効果が得られます

「Ctrl+Z(アンドゥ)」や「Ctrl+Y(リドゥ)」のコマンドはピアノロールビューに関わらず、他の状況でも使えます。

また、Studio OneなどのDAWに関わらずWordやExcelなどのソフトでも使えるコマンドですので、覚えておくと非常に効率的に操作できるようになります。

よく読まれています!

Studio One Prime 1

無償版「Studio One Prime」のダウンロードとインストール方法について解説しています。

ソング全体の調整 2

Studio Oneでの拍子やキー、テンポの変更など、ソング全体に関わるぶぶnについて解説しています。

ピアノロールビューでのMIDI入力 3

Studio Oneのピアノロールビューの見方と、音符(MIDIノート)の打ち込み方について見ていきます。

Qwerty Keyboardを使う 4

Studio Oneでの「Qwerty Keyboard」の使い方について解説しています。

オーディオ機能 5

Studio Oneのオーディオレコーディングやエクスポート等について解説しています。

-MIDI / AUDIO