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『音楽の基礎』芥川也寸志著
『音楽の基礎』芥川也寸志著
『音楽の基礎』というタイトルからもわかる通り、音楽の基礎について書かれた本です。
内容的にはクラシック中心の音楽書というところでしょうか。
新書で価格も安く、手っ取り早く音楽の基礎について勉強したいならオススメの本です。
取り上げている内容は、音名・記譜法・リズム・音階・和声・対位法などなど、「広く浅く」という感じになっています。クラシックにあまり拒否反応がない人には楽しめる内容だと思います。
ただ、音楽に関する「読み物」として扱ったほうがいいです。
この本で作曲に関する知識が深まるということはないと思います。
この本で個人的に気に入っている一節があります。
『作曲家は自分の書いたある旋律が気に入らないとき、ただちにそれを消し去ってしまうだろう。(中略)その行為は、もとの静寂のほうがより美しいことを、みずから認めた結果にほかならない』というところです。
確かにうなずける部分だと思います。