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『思いどおりに作詞ができる本』田口 俊著
『思いどおりに作詞ができる本』田口 俊著
ハイボールのCMでもおなじみの「ウィスキーが、お好きでしょ」など、約900曲もの作詞を担当された田口俊さんの作詞の仕方が学べる本です。
こちらの本では、「自由に書くためには基礎(型)を知ることが大切」というスタンスで書かれています。
個人的にもこの考えには非常に賛同できます。
作詞にかかわらず、あまり慣れていない人は自分の色を出そうとしすぎて、程度が過度になってしまう傾向があります。
せっかくだから良いものを作ろうするあまり、すごいドラマチックに仕上げてしまいます。
こちらの本を読んで「作詞の基礎」とは何かを知り、そしてその基礎に沿って作り続けていく、場数を踏んでいくにつれ自分の色を出していくという風に手順を踏んでいくことをお勧めします。
作詞は自分の気持ちを文字にぶつけて、一人でコツコツとやるというイメージがあるかと思いますが、
”作詞は自分の気持ちを書いてはいけない”
”作詞はとてもたくさんの人数のチーム・プレーである”
という考えの基で書かれており、従来の作詞のイメージを覆すような内容になっています。
作詞に必要なエッセンスは第1章に集約されています。30ページほどですが、内容は非常に濃いように思います。
第2章以降はQ&A方式で、作詞における疑問と筆者の答えが載っていますので、参考になるだろうと思います。
曲はできたから詞もやってみたいという方はぜひこの本を手に取って、作詞の基礎を学んでみてください。