作曲本レビュー トップ > 『ベーシストのためのプロとアマを分けるミュート技術』
『ベーシストのためのプロとアマを分けるミュート技術』前田“Jimmy"久史著
『ベーシストのためのプロとアマを分けるミュート技術』前田“Jimmy"久史著
こちらは、「あえて音を出さない」という逆の視点から書かれた本です。
タイトルに「ベーシストのための」となっていますが、これはギタリストであってもボーカリストであっても意識すべきところといえます。
演奏の過程で余計な音が鳴ってしまうということがあります。
やはりそれをしっかり切る(ミュート)べきだということを言及しています。
また、「ゴースト・ノート」の重要性にも言及しています。
「ゴースト・ノート」というのはあえて音を出さずピッキングする(弦を弾く)ことです。
音が出ないのにピッキングする意味があるのか?という風に思えがちですが、演奏というのはやはりリズムが肝心です。
音の出ていないところで手が休みの状態になっていると、音を出すときにどうしてもジャストのタイミングから前後にずれてしまうことがあります。
そのため、手は休ませず、音を意図的に消すことでタイミングを損なわず演奏することが必要になります。
これが「ゴースト・ノート」です。
「休符を演奏すること」という風に捉えることができます。
通常のベースの教則本は音を出すことに主眼が置かれていますが、あえて音を出さないという部分に言及した非常に参考になる本です。
実際の演奏者だけでなく、DTMでのベースの打ち込みでもぜひ取り入れたいテクニックです。