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『3音でギターを制覇するトライアド・アプローチ』トモ藤田著
『3音でギターを制覇するトライアド・アプローチ』トモ藤田著
著者のトモ藤田さんは、世界のミュージシャンが集まる「バークリー音楽院」の講師をされている方で、ギターに関する著書も多く、まさにその道のプロです。
ギターというのは6弦あるので、最高で6音出すことができます。
ただ、音が多ければ多いほど濁る可能性が高くなります。
ギターだけならまだしも、これにピアノやストリングス、ブラスなど加わっていきますので、余計に濁ってしまいます。
そこで、シンプルな「トライアド(3音)」で伴奏していこうというのが、この本の趣旨です。「たったの3音だけで大丈夫?」と思われがちですが十分です。
押弦ポジションをある程度設定して、コードが進行してもできるだけ動かさないようにする方法をとって説明されています。
こういったことは、音楽理論の「ボイシング」にも共通する部分ですね。
難解な「アッパー・ストラクチャー・トライアド」にも言及されています。
わかりやすく説明されているので安心です。
ただ、あくまでギターのみでの「アッパー・ストラクチャー・トライアド」なので、ピアノなど他の楽器を用いた場合の「アッパー・ストラクチャー・トライアド」には言及されていません。
音源CDが付いていますので、わかりやすいと思います。
ただ、トモ藤田さんはどの書籍でもコテコテの関西弁(京都弁)で話されているので、違和感があるかもしれません。