ポップス系ミュージックでよく使われるコードに「add9thコード(アドナインス)」というのがあります。
「add9th」はとてもオシャレな響きを持つコードなので、ぜひ習得しておきましょう。
add9th(アドナインス)とは?
「add9th(アドナインス)」は直訳すると「9番目を加える」という意味になります。
つまりコード(トライアド)に9th音(ルートからみて9番目の音)を付け足したコードが「add9th」コードです。
7thコードはルート音から7番目で、add9thコードは9番目を加えます
例えばコード「C」の場合。
Cメジャースケールを順番に並べていくと9番目はどうなるでしょうか?
C(1)・D(2)・E(3)・F(4)・G(5)・A(6)・B(7)・C(8)・D(9)
9番目は「D(レ)」なので、「Cadd9」は「ド・ミ・ソ・レ」というコードになります。
9番目は実質、ピアノの鍵盤2つ分隣の音と同じなので、ピアノの鍵盤2つ分隣の音を加えたコードが「add9th」コードと覚えておいてください
では、同じようにして他のCメジャーキーのダイアトニックコードのadd9thコードはどうなるでしょうか?
同様に鍵盤2つ分隣の音を加えていくだけです。
- Dm add9 ⇒「レ・ミ・ファ・ラ」:「ミ」が9th音
- (Em add9 ⇒「'ミ・ファ♯・ソ・シ」):「ファ♯」が9th音
- F add9 ⇒「ファ・ソ・ラ・ド」:「ソ」が9th音
- G add9 ⇒「ソ・ラ・シ・レ」:「ラ」が9th音
- Am add9 ⇒「ラ・シ・ド・ミ」:「シ」が9th音
「Emadd9」の場合、ルート「E」音の鍵盤2つ分隣の音は「ファ♯」になり、Cメジャースケールにない音なので、ほぼ使われないと思っていおいてください。また、「Bm(♭5)add9」というコードも使われませんので、ここでは除外しています。
add9thのコードフォーム
それでは、各add9thコードのコードフォームを見ていきましょう。
「C add9」のコードフォーム
「Cadd9」のコードフォームは次のようになります。
- 中指 (赤丸):4弦の2フレット目
- 薬指 (青丸):5弦の3フレット目
- 小指 (緑丸):2弦の3フレット目
コード「C」の人差し指を離し、小指で2弦3フレット目を押さえるだけです。中指と薬指はコード「C」と共通になります。
それでは、サンプル音を聴いてみてください。
「Dm add9」のコードフォーム
「Dm add9」のコードフォームは次のようになります。
- 中指 (赤丸):3弦の2フレット目
- 薬指 (青丸):2弦の3フレット目
コード「Dm」の人差し指を離しただけです。中指と薬指はコード「Dm」と共通になります。
それでは、サンプル音を聴いてみてください。
このコードフォームではコードトーンの「ファ」の音がありませんが、ギターではコードトーンが含まれないコードフォームもたまに出てきます
「F add9」のコードフォーム
「F add9」のコードフォームは次のようになります。
- 人差し指 (白丸):1フレット目2弦
- 中指 (赤丸):3弦の2フレット目
- 薬指 (青丸):4弦の3フレット目
- 小指 (緑丸):1弦の3フレット目
コード「FM7」のコードフォームに、小指で1弦3フレット目を加えるだけです。
それでは、サンプル音を聴いてみてください。
「G add9」のコードフォーム
「G add9」のコードフォームは次のようになります。
- 人差し指 (白丸):3弦の2フレット目
- 中指 (赤丸):5弦の2フレット目
- 薬指 (青丸):6弦の3フレット目
- 小指 (緑丸):1弦の3フレット目
コード「G」に加え、人差し指で3弦2フレット目を押さえるだけです。
それでは、サンプル音を聴いてみてください。
「Am add9」のコードフォーム
「Am add9」のコードフォームは次のようになります。
- 中指 (赤丸):4弦の2フレット目
- 薬指 (青丸):3弦の2フレット目
コード「Am」から人差し指を離しただけです。
それでは、サンプル音を聴いてみてください。
「Dm add9」と同様、すべてのコードトーンが含まれているわけではありませんが、このコードフォームで構いません
add9thを使ったコード進行例
それでは、最後にadd9thコードを使ったコード進行を聴いてもらいましょう。
ここでは、「Cadd9 ⇒ Fadd9 ⇒ Gadd9 ⇒ Cadd9」というコード進行にします。サンプル音を聴いてみてください。
「add9thコード」は、なんとなく明るく、都会的な感じの響きになるので、ポップスでは多用されます