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【DAWレビュー】ABILITYを勝手に5段階評価してみた! - 「推し」ポイントも紹介します!

ABILITYレビュー

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ABILITYを忖度なしで勝手にレビューしてみました。ABILITYをご検討の方に参考になる部分がありましたら幸いです。

ABILITYの概要

ABILITY
出典:ABILITY ウェブサイト

【ABILITY データ】

  • メーカー:Internet
  • OS:Winのみ
  • グレード:Elements / Pro (下位モデルとして「Singer Song Writer Lite」)
  • 価格:Elements 36300円 / Pro 59400円
  • MIDI:ピアノロール / スコア(譜面)両対応
  • オーディオ:入出力対応
  • 総容量:65GB以上
  • トラック数:MIDIトラック・オーディオトラック無制限
  • その他:フリートライアル版〇 / アカデミック版〇 / クロスグレード版〇
    クロスグレード版についてはこちらをご覧ください
  • 初心者の方へのオススメ度(5段階):★★★★

ABILITYは次のような方にオススメ!

  • サポートを重視している方
  • スコア機能メインで打ち込みがしたい方
  • 便利なコード機能を求めている方
  • 鼻歌で作曲したい方

ABILITYは日本のInternet(インターネット)社のDAWです。ちなみに、会社名のInternetという名前は、”インターネット”という言葉が一般的になる前から付けられているようです・・・

対応OSはWindowsのみです。ABILITYの弟(妹)分である「Singer Song Writer」にはMac版がありましたが、今ではSinger Song WriterもABILITYもMacに対応したものはありません。

グレードは「Elements」と「Pro」になります。先ほども言及しましたが、弟(妹)分として「Singer Song Writer (Lite)」があります。

基本的に楽器が弾けない人はMIDI機能を使った作曲になることが多いですが、ピアノロール機能とスコア(譜面)機能両対応なので、楽譜が苦手な人でも得意な人でもスムーズに作曲に入っていけます。もちろん、オーディオ入力対応もしていますので、そのままレコーディングもできます。

トラック数はMIDIトラック・オーディオトラックともに無制限となっているので大掛かりな作品でも安心です。

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ABILITYの「推し」ポイント

おすすめポイント

ここではABILITYの良いところ(「推し」ポイント)を見ていきます。

プロ向けDAWで唯一の国産

DAWは海外メーカーばかりの中、ABILITYはプロ向けDAWとしては唯一の日本企業(本社は大阪市)が開発するDAWです。

大抵のDAWは間に日本代理店がありますので日本語でのサポートもできますが、やはり日本企業が開発するというところでの安心感は断然違います。特にトラブルシューティングなどのサポート時は他のDAWより安心できます。

そういったことから、割とサポートを重視している方、操作に不安がある方はABILITYをおすすめできます。

スコア機能の秀逸さ

ABILITYは、Singer Song Writerから受け継いだスコア機能が秀逸です。個人的にはABILITYとDigital PerformerがDAWの中でトップだと思っています。

ノートパレット

「ノートパレット」にあらかじめ音符や休符、記号類が用意されており、それを五線に配置していくだけです。五線に慣れている方はピアノロールより打ち込みがしやすいかもしれません。

FInaleやSibeliu、Doricoなどの楽譜専用ソフトに比べれば調節機能は限定的とはいえ、ABILITYでも十分だと感じる方は多いはずです。

プリントアウトもできるようになっているので、作曲したものをそのまま楽譜として配布したいという方にもおすすめです。

コード機能も秀逸

ABILITYは、コード機能も非常に秀逸です。

ABILITYコード機能

上図のように、ルートやコードタイプで目的のコードネームを作っていくと自動的に和音が構成され、そのままMIDI入力が可能です。テンションコードも即座にできますし、ボイシングの転回形もスムーズにできるようになっています。

またストロークアレンジも可能で、ギターのように微妙に出音がずれた状態でMIDI入力することが可能です。

その他、コードパッド機能が追加されました。

ABILITYコード機能

ダイアトニックコードだけでなく、音楽理論的にそのキーに近いコードが一目でわかるようになっていて、多種多様なコード進行を作ることができます。

コード進行は自分では色々趣向を凝らしているつもりでもいつも似通ってしまうということがあるので、こういった俯瞰してコードを見れる機能は非常に有難いです。

シングtoスコア機能

ABILITYでは、鼻歌をそのままMIDI化にしてくれる「シングtoスコア」という機能があります。

シングtoスコア

パソコンやオーディオインターフェースに接続してそのまま鼻歌で歌うだけで、MIDIデータとして書き出されます。

鼻歌入力

ただ、微妙な声の震えなども捉えてしまって、なかなか使いこなすのは難しいですが、自分の鼻歌は大まかにどんな音の流れなのかを見る上では非常に有効な機能と言えます。

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ABILITYの残念なポイント

残念なポイント

「推し」ポイントだけでは忖度しているみたいなので、残念なポイントにも言及していこうと思います。

ABILITYは特に大きな残念ポイントはありませんが、強いて言うならWindowsにしか対応していないというところです。

また、スコア機能は非常に秀逸な一方で、ピアノロールでの打ち込みはクセがやって入力しづらいイメージがあります。

Logic ProやStudio Oneなどの海外製DAWの操作感に慣れてしまうと、やはり打ち込みのしづらさが目立ってしまっているように感じます。

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ABILITYの総合評価(5段階)

評価

ということで、ABILITYの総合評価は5段階中・・・

★★★

星3コです!

ABILITYはプロ向けDAW唯一の国産ということもあり、日本人にとっては他のDAWに比べて導入しやすいと思います。さらに、MIDI機能は非常に細かな調節もできるようになっていて、職人気質なDAWだと感じました。

また、バージョンアップごとに音源も充実してきていますので、当分はABILITYだけでも作曲はできそうです。

最初のDAWとして、ABILITYかSinger Song Writerにするのも十分OKだと感じます。
※ちなみに私自身、人生初めてのDAWはSinger Song Writerでした

海外製に押されて大変だとは思いますが、これからも残ってほしいDAWだと思っています。

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