DAW (作曲ソフト)

【作曲講師解説】おすすめの無料DAW(作曲ソフト)はどれ?いろんな点で比較してみた結果・・・

オススメの無料DAWはどれ?勝手にランキングしてみたらこうなった!

「作曲ソフト(DAW)を導入したいけど高くて手を出すのはちょっと・・・」、「お金を出して買ったところで使いこなせるだろうか?」という方は多いはずです。

有料DAWの中には無料版もありますので、最初はそれらを積極的に使ってみましょう。

ただ無料版でも数多くあるのでどれをインストールしたら良いのかわからない!ということもあるはずです。

ここでは、無料ソフトを選ぶ場合はどんなところに注目したら良いのか、おすすめの無料DAWはどれかについて見ていきます。

このような方にオススメ

  • 無料の作曲ソフトを使ってみたい!という方
  • 無料の作曲ソフトの選ぶポイントを知りたい!という方
  • オススメの無料作曲ソフトは結局どれ?という方

この記事で紹介している「Cakewalk by BandLab」はサービス終了が予定されています。もしCakewalk by BandLabをインストールされていない場合はコチラのページを参考に、できるだけ早めにインストールしておくことをおすすめします。

無料作曲ソフトを選ぶポイント

作曲ソフトにも各種色々な機能があって、それなりにメリット・デメリットがあります。

もし無料作曲ソフトを選ぶならここを考慮してほしいというポイントがあって、それは・・・

  • ピアノロールモードがあること
  • 独自の音源が付属していること(できればループ素材も)
  • オーディオのインポート・エクスポートができること
  • 市販のガイドブックがあること(できれば)

の4つです。

この4つのポイントをすべて満たしていていて、メジャーなものは今のところ「GarageBand (Macのみ)」「Studio One Prime」「Cakewalk by BandLab (Windowsのみ)」「Pro Tools Intro」の4ソフトになります。

「Cakewalk by BandLab」の場合、今のところガイドブックはありませんが、ほとんど操作方法が同じのSONAR(Cakewalk by BandLabの前身)のものならあるので、満たしているということにしています

無料作曲ソフトとして有名な「Domino」はオーディオ素材を扱えないという点で外しました。

その他、「Cubase AI / LE」も上記4点を満たしていますが、こちらは音楽機材に付属しているソフトで市販されておらず、誰もが使えるというわけではありませんので省きました。

以上から、「GarageBand」「Studio One Prime」「Cakewalk by BandLab」「Pro Tools Intro」の中から選べばまず失敗はないと思っていただいて構いません。

ではそれぞれについてちょっと細かく見ていきましょう。

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色んな点で比べてみました

ここでは複数の視点で無料DAWを比べてランキングにしてみました。比べたポイントは次の通りです。

ではそれぞれのポイントを詳しく見ていきます。

導入のしやすさ

やはり初めて作曲ソフトを使う人にとっては導入のしやすさが結構大切になってくるだろうと思います。

実際に使えるまでの道のりで挫折してしまっては意味がありません。

そこでランキングしてみると次のようになりました!

  • GarageBand
  • Studio One Prime
  • Cakewalk by BandLab
  • Pro Tools Intro

「GarageBand」はダントツ1位です。

なぜなら、Macパソコンにすでにインストールされているので!何もしなくても使える状態です。

以前は「Studio One Prime」と「Cakewalk by BandLab」の面倒臭さでは同じくらいでしたが、バージョン6版のStudio One Primeは以前に比べてインストールまでの作業が減りましたので2位としました。
Studio One Primeの詳しいインストールの流れはコチラからご覧いただけます

「Cakewalk by BandLab」は一旦「BandLab Assistant」という別のソフトをインストールしてからメーカーでアカウントを作成し、やっとCakewalk by BandLabのダウンロード・インストールという流れになります。Cakewalk by BandLabのみインストールすることも可能ですが、BandLab Assistantをインストールしておくとループ素材もダウンロードできます。
Cakewalk by BandLabの詳しいインストールの流れはコチラからご覧いただけます

Pro Tools Introが最下位なのは、Avidアカウントを作り、それからiLokアカウントを作り、そしてそれらを連携するという作業があるためです。

ピアノロール入力のしやすさ

実際に作曲するには五線(楽譜)を視覚的に表示する「ピアノロール」機能を使って操作することがほとんどです。

ピアノロールを使えば音符に抵抗がある方でもスムーズに作曲することができます。

楽器を弾いて実際にレコーディングしない方はおそらくピアノロール操作が作業時間の大半を占めるので、ピアノロールの入力のしやすさという点は非常に大切になってきます。

そこでランキングを付けると次のようになりました。

  • Studio One Prime
  • Cakewalk by BandLab / Pro Tools Intro
  • GarageBand

個人的に一番入力しやすいと感じているソフトは「Studio One Prime」です。

ピアノロール入力関連のキーボードショートカットが多数用意されており、マウスをあっちこっちやらなくても、パソコンのキーボードでもほとんど完結できるといっても過言ではありません。

中の人
この4つの中というよりも、作曲ソフト全体でも「Studio One」シリーズが一番ピアノロール入力しやすいと思っています

「Cakewalk by BandLab」や「Pro Tools Intro」もStudio One Primeに負けず劣らずという具合で、スムーズに操作できます。

一方「GarageBand」ではピアノロールの横軸しか拡大できず、縦軸の調整ができないので、小さな画面では入力しづらいという大きなデメリットがあります。

特に画面が小さめのMacBookならちょっとしんどそうなので最下位としました。

付属素材のクオリティ

せっかく使うなら音源(バーチャル楽器)やループ素材(作曲に役立つ音声素材)が充実していて、クオリティも高いのがうれしいですね。

そこでランキングを付けると次のようになりました。

  • GarageBand
  • Cakewalk by BandLab
  • Studio One Prime / Pro Tools Intro

ということで「GarageBand」は一番です。

付属する音源やループ素材が多く、またクオリティも高いので、最初はGarageBand単体でも十分といえます。

「Cakewalk by BandLab」はTTS-1というマルチ音源のほか(といっても音は安っぽい)、Studio Intstrumentsという4種の楽器(エレピ、ベース、ストリングス、ドラム)の音源が付いています。また、BandLab Assistant経由でたくさんのループ素材をダウンロードできます。

「Studio One Prime」はPresenceというマルチ音源とループ素材、「Pro Tools Intro」はAir Xpand!2というマルチ音源とループ素材という内容になっています。

PresenceとAir Xpand!2はどっこいどっこいというところがあるので同率3位としました。

拡張性

作曲数をこなしていくと、どうしても付属の音源(バーチャル楽器)ではなく、市販の音源やフリーソフトの音源も使ってみたいという欲が出てきますし、大掛かりな作品にもチャレンジしたくなります。

そういった拡張性で見ると次のようになります。

  • Cakewalk by BandLab
  • GarageBand
  • Pro Tools Intro
  • Studio One Prime

「Cakewalk by BandLab」は元々SONARという6万円近くするソフトで、機能面ではそのままです。ですので、市販の音源やフリーソフトの音源に対応していますし、トラック数も無制限です。

「GarageBand」も市販の音源が使えますが、一部のフリー音源はWindowsのみ対応というものもありますので、若干Cakewalk by BandLabには及ばないという意味で2位としました。ちなみにトラック数は255トラックまでとなりますが、十分これでも大掛かりな作品は作れます。

「Pro Tools Intro」も市販の音源が使えますが、Pro Toolsのプラグイン規格はAAXという独特の規格になっています。また、インストゥルメントトラック(ソフト音源を使ったトラック)・MIDIトラック・オーディオトラックがそれぞれ8トラックまでしか作れないという点も加味して3位としました。

「Studio One Prime」はトラック数は無制限ですが、付属音源しか使えないという点で最下位としました。
※ただし、メーカーのPreSonus製の音源(アドオン)は対応しているものがあります

将来性

長期で使っていく予定なら、今後も使い続けられるか(将来性)も判断材料になり得ます。

そういった将来性で見ると次のようになります。

  • GarageBand
  • Pro Tools Intro / Studio One Prime
  • Cakewalk by BandLab

やはり将来性という点では「GarageBand」がダントツと言えます。GAFAの一端を担うApple様が開発を行っているわけですから!

潤沢な資金を背景に、今後も「GarageBand」は継続開発され続けるでしょう。

中の人
上位版のLogic Proの無料開放なんてことも将来的にあったりして・・・

この中で一番将来性が低いのは「Cakewalk by BandLab」です。と言いますか、もう終了がアナウンスされています!

今後は有料になる予定です。すでにインストール済みであればそのまま使えますが、いつまで使えるかは不透明です。せっかく作ったのにファイルが開けないといったことが起こりかねません。

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で、結局どれなん?

で、結局どれがお勧めなの?という声が聞こえてきそうなので、結論を申し上げます。

Macをお使いなら「GarageBand」で良いです。
※比較した5項目のうち3つで1位!

「Cakewalk by BandLab」はWindows専用なのでMacでは使えませんし、「Studio One Prime」「Pro Tools Intro」と比較すると音源やループ素材が豊富です。

「GarageBand」にある程度慣れてきたらぜひ上位モデルの「Logic Pro」を検討してみてください。

ではWindowsの方はというと「Studio One Prime」をお勧めします。

市販の音源が使えるという点で「Cakewalk by BandLab」のメリットが大きいものの、「将来性」という部分でかなりマイナスです。

当然のことながら「Studio One Prime」なら絶対に大丈夫というわけではありませんが、今の状況を考えればまず安心かなという思いはあります。

「Pro Tools Intro」も同様に市販の音源が使えますが、導入の煩雑さと、トラック数がやや限定的である(小規模編成なら全く問題ないトラック数ですが)という点で外しました。

ということで結論!

  • Macの方は「GarageBand」がオススメです!
  • Windowsの方は「Studio One Prime」がオススメです!

以上参考になりましたら幸いです。

当スクールではそれぞれ使い方講座(インストール方法含む)も用意しておりますので、ぜひ下記もご参考にしてください。

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