運指トレーニングは必要?:その2
運指トレーニングがやる意味のある理由のもう一つが「テンポと拍子の感覚が養える」というところです。
運指トレーニングでは一定のテンポを守って弾くことが求められます。そういった練習の中で、通常の演奏でもテンポを意識して弾くクセを付けておくことができます。
また、テンポを守ることで拍(拍子)の感覚も研ぎ澄まされきて、無意識に「強・弱(オモテ・ウラ)」を意識した演奏ができてくるようになります。
練習には必ずメトロノームを使いましょう。
特に「ウラ」の感覚を日常意識して正確するということはなかなかありませんが、音楽ではこの「ウラ」の感覚は非常に大事になってきます。
メトロノームのカチカチ鳴っているところは正しく合わせられるのに、カチカチ鳴っていないところのタイミングは合わせづらいという方は多いはずです。
運指トレーニングはあくまで指の動きがメインで、フレーズ自体はそんなに難しいものではないことが多いので、割とテンポや拍子に集中しやすく構成されています。
ですので、指の動きに慣れてきたら、必ずテンポや拍子も意識してみましょう。
以上、個人的に運指トレーニングをやった方が良いと思う理由でした。
運指トレーニングは実際の演奏で使うような実践的なフレーズではないことが多いためつまらなさがどうしてもありますが、あくまで運指トレーニングは「指を柔軟にするためのもの」「テンポや拍子の感覚を身につけるためのもの」という風に割り切った方が良いでしょう。
つい先日NHKの「らららクラシック」でハノンについて取り上げられていました。
⇒ららら♪クラシック▽ハノン嫌いじゃないぜ!宮川彬良が語る 超有名ピアノ教則本
作曲家の宮川彬良さんやピアニストの伊藤恵さんなどなど、著名な音楽家に影響を与えたぐらいのものなので、やはりやる価値アリなのではないでしょうか?