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『楽典 楽譜の書き方』トム・ゲルー/リンダ・ラスク著

『楽典 楽譜の書き方』トム・ゲルー/リンダ・ラスク著

この本は、アメリカのベストセラーだったものが邦訳されたものです。
楽典というよりも、副題の「楽譜の書き方」の方がメインになっています。

内容としては、例えば付点音符の場合の点はどのあたりに書くのが良いのか、タイやスラーの弧線はどのあたりに書くか、どれくらい延ばして書くか等、記譜上の注意点が載っています。

あくまで読み手目線に立ってきれいに記譜しよう、というのがこの本のコンセプトです。

また、そもそも付点音符とは?タイ/スラーとは?スタッカートとは?などなど、それらについての説明もあります。

ただ、これで楽典を学ぼうというのはお勧めできません。
まず各項目の説明が詳しいとは言えませんし、また50音順で用語が並んでいるので、各項目の並びがバラバラで、通常の楽典メインの本のように順を追って学んでいけません。

あくまで「楽譜の書き方」がメインで、楽典は復習用だとご理解ください。

文庫本の大きさで場所を取らず、少し調べたいという時には非常に便利です。
五線譜を使って記譜される方には1冊は持っておいても損はありません。

ただ、手書きで記譜するという方は最近では少なくなってきているかも知れません。

有名な作曲家の方でもFinaleやSibeliusといった五線譜メインの作曲ソフトを使われている方が多いです。

FinaleやSibeliusなら付点の位置やタイの長さなど、自動的に調整してくれます。

ではこういった本は要らないのでは?と思われがちですが、一部の記号ではFinaleやSibeliusでもマウス等で入力しなければなりません。

そういった場合、本来この記号はどのあたりに置いておくべきかをしらないといけませんので、FinaleやSibeliusがメインの方でも持っておいた方が良いです。



楽典 楽譜の書き方
『楽典 楽譜の書き方』トム・ゲルー/リンダ・ラスク著