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『吉松 隆の調性で読み解くクラシック』吉松 隆著

『吉松 隆の調性で読み解くクラシック』吉松 隆著

元々は『「運命」はなぜハ短調で扉を叩くのか?』という単行本だったもので、それを文庫化したのがこちらの本です。

こちらの本は音楽の「調(キー)」を中心として扱う珍しい内容になっています。

音は全部12個ありますが、その中の7音でグループを作ります。
そのグループが「調」で、代表的なものが「ドレミファソラシ」のハ長調です。

調は全部で、明るい調12種類と暗い調12種類の計24種類(異名同音の調は除く)ありますので、やはり複雑な印象がありますが、こちらの本は調の入門書という位置づけにあって、読みやすい内容です。

そもそも「調性とは何か」という部分から始まって、過去の作曲はこの24種類の中からどのように調を選んだのかなどの考察があります。

また、科学的な見地からどのように調性というものが出来上がっていったのかについて見ていきます。

ところどころ雑学的な部分もあり、音楽について詳しくない方でも楽しめる内容に感じました。

最後の章では24の調一つずつに性質やキャラクター、代表曲、向いている楽器が紹介されていて、音楽を聴くという点からも参考になることが多いと思います。

内容としては全体としてクラシック寄りですが、自作曲の際に調を選ぶ一つの参考になりそうな本です。



『吉松 隆の調性で読み解くクラシック』吉松 隆著
『吉松 隆の調性で読み解くクラシック』吉松 隆著