メロディが先か、コード進行が先か?:その1

「作曲」と聴いて思い浮かぶのは、大抵「メロディを作ること」だと思います。ですので、作曲はメロディから作るべきという風に考えておられる方も多いはずです。

ただ、メロディから作曲するというのは、個人的な経験上、相当の作曲経験がないと難しいものだと思っています。

そのため、当スクールのレッスンでは生徒さんにコード進行(伴奏)からお作りいただいております。

音楽系の雑誌に出てくるクリエイターの方も「思い浮かんだメロディをiPhoneに録音して、あとで制作する」と書かれていることもよくあるので、なお一層作曲はメロディから作るべきという風に思われるかもしれません。

これはあくまですでに何十曲・何百曲も作られているクリエイターの方の意見なので、初心者の方がそのまま適用できるとは限りません。

ここではメロディから作曲するデメリットと、コード進行から作るメリットについて見ていきます。


【メロディ先のデメリット①:思い浮かんだメロディの調が見分けられない】

音は12種類(12音)あります。しかし、実際の音楽で使われるのはこのうち7音程度。その7音程度でグループを成しています。

そのグループのことを音楽では「調(ちょう)」といいます。

たとえば、12音(ピアノで言う白鍵と黒鍵を合わせた音)の中で「ドレミファソラシ」の音をグループにした場合、「ハ長調」や「Cメジャー」と呼ばれます。
※ハやCは、ドを意味する言葉

よくある間違いとして、自分の中では「ハ長調(Cメジャー)」で作っているつもりが、実際には別の調になっていたということがあります。

なぜなら、調によっては、その構成音がそっくりのものがあるからです。

ハ長調(Cメジャー)の構成音:ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ
へ長調(Fメジャー)の構成音:ファ・ソ・ラ・シ♭・ド・レ・ミ
ト長調(Gメジャー)の構成音:ソ・ラ・シ・ド・レ・ミ・ファ♯


「ハ長調(Cメジャー)」と「へ長調(Fメジャー)」の違いは、シがそのままかシ♭になるかの違いです。

自分では「ハ長調(Cメジャー)」のつもりで作っているものの、実際には「へ長調(Fメジャー)」になっていることに気づかず、「ハ長調(Cメジャー)」のコードをそのメロディに付けても、「あれ?なんか合わない・・・」となります。

同様に、「ハ長調(Cメジャー)」と「ト長調(Gメジャー)」の違いは、ファがそのままかファ♯になるかの違いです。

こちらも自分では「ハ長調(Cメジャー)」のつもりで作っているものの、実際には「ト長調(Gメジャー)」になっていることに気づかず、「ハ長調(Cメジャー)」のコードをそのメロディに付けても、「あれ?なんか合わない・・・」となります。

しかし、コードから作ればどうでしょうか?
最初に調を決めてから作りますので、使える音が限定され、使う音(メロディ)とコード進行の調を間違うということはありません。

「ハ長調(Cメジャー)」のつもりで作っていたが、実際には「へ長調(Fメジャー)」になっていたということは起こりえません。