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【DAWレビュー】Digital Performerを勝手に5段階評価してみた! - 「推し」ポイントも紹介します!

Digital Performerレビュー

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Digital Performerを忖度なしで勝手にレビューしてみました。Digital Performerをご検討の方に参考になる部分がありましたら幸いです。

Digital Performerの概要

Digital Performer
出典:Digital Performer ウェブサイト

【Digital Performer データ】

  • メーカー:MOTU (Mark Of The Unicorn)
  • OS:Win / Mac両対応
  • グレード:Performer lite / Digital Performer
  • 価格:Performer lite 無料 / Digital Performer 72000円
  • MIDI:ピアノロール / スコア(譜面)両対応
  • オーディオ:入出力対応
  • 総容量:詳細不明
  • トラック数:MIDIトラック・オーディオトラック無制限
  • その他:フリートライアル版〇 / アカデミック版〇 / クロスグレード版〇
    クロスグレード版についてはこちらをご覧ください
  • 初心者の方へのオススメ度(5段階):★

Digital Performerは次のような方にオススメ!

  • これまでDigital Performerを使ったことがある方
  • 周りにDigital Performerを使っている人がいる方
  • スコア機能メインで打ち込みがしたい方

Digital PerformerはアメリカのMOTU(モツ)社のDAWです。

元々はMacのみ対応のDAWでしたが、バージョン8よりWindowsにも対応しました。ただ、相性としてはMacの方が良いようです。

グレードは、機能制限版の「Performer Lite」と「Digitla Performer」になりますが、「Performer Lite」はMOTU社製のオーディオインターフェースに付属するもので、市販はされていません。

基本的に楽器が弾けない人はMIDI機能を使った作曲になることが多いですが、ピアノロール機能とスコア(譜面)機能両対応なので、楽譜が苦手な人でも得意な人でもスムーズに作曲に入っていけます。もちろん、オーディオ入力対応もしていますので、そのままレコーディングもできます。

トラック数はMIDIトラック・オーディオトラックともに無制限となっているので大掛かりな作品でも安心です。

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Digital Performerの「推し」ポイント

おすすめポイント

ここではDigital Performerの良いところ(「推し」ポイント)を見ていきます。

大御所御用達のDAW

Digital Performerは、前身のPerformer時代を含めると35年以上の歴史のあるDAWです。

発売当初は今ほどDAWの選択肢がなかったものの、音楽家やミュージシャンの多くがこぞってPerformerを使用していました。

PerformerやDigital Performer発売以降、CubaseやLogic Pro、Studio OneなどかなりDAWの選択肢が広がっていますが、作曲界の大御所と呼ばれる方々は今でもDigital Performerを使い続けている方も多いです。

それだけDigital Performerは第一線のプロでも納得できるDAWだということを証明しています。

スコア機能の秀逸さ

Digital PerformerはMIDI機能が優れており、中でもスコア機能は他のDAWに比べて秀逸です。

Digital Performerスコア機能

音符やコード記号が入力できる「ツールパレット」から目的のものを五線上に配置していきます。音符の見た目の補正なども自動に行ってくれます。五線に慣れている方はピアノロールより打ち込みがしやすいかもしれません。

FInaleやSibelius、Doricoなどの楽譜専用ソフトに比べれば調節機能は限定的とはいえ、Digital Performerでも十分だと感じる方は多いはずです。

プリントアウトもできるようになっているので、作曲したものをそのまま楽譜として配布したいという方にもおすすめです。

ユニークなチャンク機能

Digital Performerには他のDAWにも珍しいユニークな「チャンク機能」というものがあります。

Digital Performerチャンク機能

これは1つのプロジェクトの中に複数のシーケンス(パターン)を作成できるというものです。

ですので、微妙に違うパターン違いでわざわざファイルを分けて保管しておく必要はなく、チャンク機能でAパターン / Bパターンという風に1つのプロジェクトの中で分けて管理できます。

他の使い方としては、例えばCMのような同じ曲の「15秒バージョン」「30秒バージョン」という風に分けるような使い方も可能です。

また、チャンク機能ではエンドタイム(小節数)を指定することができ、そのエンドタイムが来ると自動的に次のシーケンスに移行します。ですので、1つのプロジェクトに複数の曲をプレイリストのように入れておくと順番にすべての曲を自動で演奏してくれます。

そういったことから、このチャンク機能をライブパフォーマンスで使う方も多いようです。

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Digital Performerの残念なポイント

残念なポイント

「推し」ポイントだけでは忖度しているみたいなので、残念なポイントにも言及していこうと思います。

Digital Performerの一番大きな残念ポイントは、市販のガイドブックがないという点です。厳密に言うとガイドブック自体はあるものの、バージョンの古いものや、海外製の英語のものになっています。

今ではYoutubeなどでも操作方法について学べますが、たった一つの疑問を解消するのに動画を端から端まで何分も観ていられません。

また、ヘルプ画面やPDFから確認するのも一つですが、ヘルプ画面やPDFを立ち上げると操作画面が占有されて、小さいディスプレイだといちいち切り替えないといけない面倒があるので、やはり手元で見られるガイドブックが欲しいところです。

ネット記事や動画もDigital Performerに関するものは他のDAWに比べて少ない印象があるので、わからないことがいつになっても解決できないといったことが起こりえます。

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Digital Performerの総合評価(5段階)

評価

ということで、Digital Performerの総合評価は5段階中・・・

★★

星2コです!

Digital Performerには現行バージョンのガイドブックがなく、ネット記事や動画での情報も少ないので、慣れていないとわからないことだらけで作業が全然進まないということが起こりえます。

身近にDigital Performerユーザーがいて教えてくれれば良いですが、そうでない人はイチから自分で操作を身に付けていかないといけません。

そういったことから、効率性を重視する現代では手を出しにくい「敷居の高いDAW」と言えます。

MIDI機能の充実性やチャンク機能といった優れたものがあるだけに非常に惜しいなと思います。

もっと初心者の方でも手の出しやすいDAWになることを望みます。

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